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ハローワークとIndeed(インディード)どちらを選ぶべきか
ハローワークとIndeedは、企業が求人を出す際に利用できる代表的なサービスです。それぞれに特徴があり、企業のニーズやターゲットによって最適な選択が異なります。採用活動を成功させるために、両者の共通点や違いを確認していきましょう。
ハローワークとIndeed(インディード)の共通点
ハローワークとIndeed(インディード)の共通点
- 無料で利用可能
- WEBで求人を探すことが出来る
- 自分で求人原稿を作らなければならない
- 無料で利用可能
ハローワークもIndeedも、基本的には無料で求人情報を掲載できます。掲載にあたって初期費用や成果報酬などは発生しないため、予算を抑えたい企業にとっては大きなメリットです。なお、Indeedには有料オプションもあるので、採用の緊急度や応募状況に応じて活用することも可能です。 - WEBで求人を探すことが出来る
ハローワークというと、職業安定所に足を運んで相談するイメージがあるかもしれませんが、現在はWEBサイトからも求人検索ができます。Indeedと同様に、求職者がインターネット経由で仕事を探せる仕組みが整っているため、オンラインでの採用活動にも対応しています。 - 自分で求人原稿を作らなければならない
どちらのサービスでも、求人情報は企業側が自分で作成する必要があります。あらかじめ記載すべき内容やフォーマットが決まっているため、多少の手間はかかりますが、きちんと情報を整理しておくことで、応募者にとってわかりやすく魅力的な求人になります。
ハローワークとIndeed(インディード)の違い
ハローワークとIndeedにはさまざまな違いがあります。ここでは、代表的なポイントをわかりやすく比較し、その特徴を項目ごとに説明していきます。
比較項目 | ハローワーク | Indeed |
---|---|---|
求人情報作成の柔軟性 | △(フォーマットあり) | ◎(自由な表現が可能) |
求人の露出しやすさ | 〇 | ◎ |
利用年齢層 | 40代以降が多め | 20・30代が多め |
求職者が応募しやすい仕組み | △(来所や電話など) | ◎(オンラインで完結) |
求人票の掲載しやすさ | △(初回窓口) | ◎(オンライン) |
求人掲載期間 | 約3ヶ月 | 無制限 |
求人内容の修正しやすさ | △(来所が必要・反映は翌日) | ◎オンラインで即時反映 |
応募管理機能 | ✕ | 〇 |
応募を増やすための工夫 | △ | 〇 |
求人情報作成の柔軟性
-
ハローワーク
- ・定型フォーマット
- ・テキスト中心
基本的な勤務条件や仕事内容が伝わる
△職場の雰囲気やカルチャーは伝えづらい
-
Indeed
- ・自由なレイアウト
- ・写真OK
勤務条件+企業文化・働く魅力まで
表現できる◎採用ブランディングや若年層への
訴求に強い
ハローワークは、あらかじめ決められたフォーマットに沿って求人情報を作成する仕組みです。必要な情報はしっかり伝えられますが、会社の雰囲気や職場の魅力など、柔らかい情報は伝えにくい面があります。
一方でIndeedは、文章表現の自由度が高く、企業の雰囲気や仕事内容を詳しく伝えたい場合に適しています。画像や動画を掲載することもできるため、職場の魅力を視覚的にアピールしたい企業には特に向いています。
求人の露出しやすさ
ハローワークの求人情報はインターネットでも公開されますが、検索結果で上位に出てくることは少なく、見つけてもらいにくい傾向があります。
その点、Indeedは検索エンジンとの相性が良く、GoogleやYahoo!で検索したときに上位表示されることが多いです。また、有料広告を活用すれば、さらに多くの人に見てもらえる仕組みも整っています。
利用年齢層
新規求職申込件(388948件)

【厚生労働省の一般職業紹介状況(職業安定業務統計)年齢別労働市場関係指標2025年5月より作成】
ハローワークは、40代以上の中高年層の利用者が多い傾向があります。厚生労働省の統計によると、ハローワークの新規求職申込者のうち約67%が40代以上です。一方で、29歳以下は約17%にとどまっており、若年層の利用はやや少なめです。対面で相談できる安心感があることから、特に転職や再就職を目指す中高年層に多く利用されています。
一方、Indeedは20代~30代の若年層の利用が中心です。スマートフォンで手軽に求人を検索・応募できることに加え、SNSとの親和性も高いため、デジタルに慣れた世代にとって使いやすいサービスです。その結果、若い世代からの応募が集まりやすく、アルバイトや正社員問わず幅広い募集に対応できます。
求職者が応募しやすい仕組み
ハローワーク経由で応募する場合、求職者がハローワークの窓口に行く必要があるケースがあります(オンライン応募できる求人も一部ありますが、まだ少数派です)。
Indeedは、求人検索から応募までインターネット上で完結できるため、スマホやPCがあればすぐに応募できます。そのため、応募までのハードルが低く、手軽さが求職者にとっての魅力になっています。
求人票の掲載しやすさ
ハローワークで求人を出すには、まず管轄のハローワークに出向いて「事業所登録」を行い、その後に求人票を提出します。初回は対面での手続きが必要になります。
一方、Indeedはインターネット上で手続きが完了するため、手間をかけずに求人を出すことができます。代理店に運用を任せることもできるので、忙しい担当者にとってはありがたい仕組みです。
求人掲載期間
ハローワークの求人は、最長で約3ヶ月間掲載されます。申込日によっては、2ヶ月程度になることもあります。
Indeedは、掲載期間に決まりはありません。内容を更新しながら最新の情報を保てば、長く掲載することも可能です。ただし、情報が古いままだと検索順位が下がってしまうため、定期的な見直しが必要です。
求人内容の修正しやすさ
ハローワークで求人内容を変更する場合、窓口に再び行って手続きする必要があります。反映されるのは翌日以降です。
Indeedなら、管理画面からすぐに修正でき、そのまま反映されます。新しい情報をすぐに求職者に届けられるのが大きな利点です。
応募管理機能
ハローワークには、応募者の管理システムが用意されていないため、応募者の情報や進捗状況の管理はすべて自社で行う必要があります。メールや紙ベースで対応するケースも多く、対応漏れや情報の行き違いが起きやすくなる点に注意が必要です。
一方、Indeedには専用の応募管理画面があり、応募があった際にはリアルタイムで通知が届きます。メールのように埋もれてしまう心配も少なく、常に最新の応募状況を把握しながら対応できます。また、選考の進捗状況や応募者情報、やり取りしたメッセージなどもひとつの画面で管理できるため、採用業務の効率化に大きく貢献します。
応募を増やすための工夫
ハローワークでは、求人を目立たせる広告機能などがないため、応募が少ない場合の対策は原稿の見直しが中心です。
Indeedでは、有料広告を活用して求人を目立たせることができます。表示回数やクリック数などのデータも確認できるため、効果を見ながら改善が可能です。積極的に応募者を集めたいときには、こうした機能が役立ちます。
ハローワークを利用するメリットとデメリット
ハローワークは、国が運営する無料の求人サービスです。地域密着型の中小企業を中心に多く利用されており、公的機関ならではの特徴があります。ここでは、実際に使う際に知っておきたいメリットとデメリットを整理します。
ハローワークのメリット
-
費用がかからない
掲載から採用まで完全無料。 -
地域密着型の求職者にリーチできる
地元で働きたい求職者をターゲットにしやすい。 -
公的機関の安心感
信頼性が高く、企業の信用力向上にも寄与。
ハローワークのデメリット
-
応募者の幅が狭い
地元の求職者やオンラインに慣れていない層に限定されがち。 -
求人票の作成に手間がかかる
窓口での手続きが必要で、変更にも時間がかかる。 -
デジタル対応が弱い
若年層のオンライン応募ニーズに応えにくい。
ハローワークの利用が向いている企業とは?
ハローワークが向いているのは
こんな企業!
地域密着型の中小企業
(地元の求職者と接点を持ちやすい)
-
地域に根付いた専門職に特化
製造・建設・介護・運送・事務など
-
高齢者・障害者採用に積極的
支援制度や助成金の活用が可能
-
費用をかけずに採用したい企業
完全無料で掲載・運用できる
ハローワークは、地元に根ざした中小企業や、特定の職種に特化した企業に特に向いています。ここでいう「特定の職種に特化した企業」とは、たとえば製造業・建設業・介護・運送・事務職など、地域に根付いた専門的な仕事を扱っている企業を指します。こうした企業は、地元で働きたい求職者と接点を持ちやすく、ハローワークとの相性が良いのが特徴です。
また、高齢者・障害者・長期離職者の採用に積極的な企業にとっても、ハローワークは有効な採用チャネルです。これらの人材層に向けた支援制度や助成金の情報も得られるため、採用から定着までを公的な支援とともに進めることができます。
さらに、採用コストを抑えたい企業や、初めて求人を出す企業にとっても、完全無料で使えるハローワークは安心して利用できるサービスと言えるでしょう。
Indeed(インディード)を利用するメリットとデメリット
Indeedのメリット
-
利用者が多い
世界1位の検索エンジンで、毎月2390万人以上が利用(2024年時点)。(ハローワークの2023年新規利用者数は年間で約450万人) -
柔軟な求人情報作成
写真や詳細なテキストで魅力を伝えられる。 -
応募管理機能が充実
応募者情報の確認や面接等の進行ステータス、メッセージのやり取りなどひとつの画面でまとめて管理。
Indeedのデメリット
-
有料広告がコスト増に繋がる可能性
効果を上げるには広告費が必要な場合も。 -
競争が激しい
他社と比較されやすいため、工夫が必要。
Indeed(インディード)の利用が向いている企業とは?
Indeedが向いているのは
こんな企業!
デジタル活用が得意な企業
(WEB上での効率的な採用活動)
-
若年層にアプローチしたい
スマホ・検索に強く20~30代と相性◎
-
職場の魅力を写真や動画で伝えたい
採用ブランディングに活用
-
求人を目立たせたい企業
有料広告で上位表示も可能
Indeedは、若年層をターゲットにしたい企業や、デジタルツールを活用して効率的に採用活動を進めたい企業に特におすすめです。
スマートフォンでの使いやすさや検索エンジンとの相性の良さにより、普段からインターネットを利用している20代・30代の求職者にリーチしやすいのが大きな特徴です。また、キーワード検索機能を使って職種や条件を絞り込めるため、希望条件に合った人材からの応募が集まりやすくなります。
さらに、求人情報に写真や会社紹介文などを自由に加えることで、企業の個性や職場の魅力を視覚的にも伝えることができます。企業ブランディングを重視したい場合にも相性の良いサービスです。
ただし、求人掲載数が多いため、自社の求人が埋もれてしまうリスクもあります。無料掲載だけで効果を出すのは難しいこともあり、有料広告を検討する必要がある点はあらかじめ把握しておくとよいでしょう。
※Indeedで求人を上位表示させるための具体的なテクニックについては、こちらの記事で解説しています。

Indeed(インディード)で求人を上位表示させるテクニックとは?【採用担当者必見!】
人材のミスマッチを防ぐために、どちらのサービスが役立つ?

人材のミスマッチは、企業にとっても求職者にとっても大きな損失につながります。これを防ぐには、求人情報と求職者のスキルや経験を正確に照らし合わせることが重要です。
ハローワークの場合、職業相談員が求職者のスキルや希望を丁寧にヒアリングし、適切な求人を紹介してくれます。そのため、職業選択に迷っている人や、サポートを求める求職者にとっては心強い存在といえます。
一方でIndeedは、求人情報に企業の雰囲気や仕事内容が詳しく掲載されていることが多く、求職者が応募前に十分な情報を得られる点が強みです。さらに、掲載されている求人の種類が豊富なため、自分に合った仕事を探しやすい環境が整っています。つまり、“本当に自分に合った求人”と出会いやすい仕組みだといえるでしょう。
インターネットに慣れている若年層にとっては、求人数や情報量が豊富なIndeedの方が、適職を見つけやすい可能性があります。企業側にとっても、会社の魅力や職場の雰囲気をしっかり伝えられるIndeedは、ミスマッチを防ぐための有効な手段といえるでしょう。
ハローワークとIndeed(インディード)、両方使うメリットは?
ハローワークとIndeedは、それぞれに強みがあり、どちらか一方に絞るのではなく両方を併用することで、より効果的な採用活動が実現できます。
たとえば、ハローワークは地域密着型の求職者に強く、Indeedは全国の幅広い年代や職種の求職者にアプローチできるという違いがあります。片方だけを使っていると出会えなかった人材にも、両方を使うことでリーチできる可能性が広がります。
さらに、ハローワークは完全無料で利用できるため、予算をかけずに求人の土台をつくることができます。一方で、Indeedでは有料オプションを活用すれば、検索結果の上位に表示されやすくなり、短期間で多くの応募を集めたいときに役立ちます。
また、Indeedには応募者管理やデータ分析機能があり、応募の進捗状況や応募者の傾向を見える化できます。これに対して、ハローワークでは地域の支援制度や相談窓口など、公的ならではのサポートを受けられます。
このように、双方の特長をうまく組み合わせることで、応募数の安定や採用活動の効率化が期待できます。自社の採用ニーズやターゲット層を踏まえて、ハローワークとIndeedをバランスよく使い分けるのがおすすめです。
ハローワークとIndeed(インディード)、連携して使うことはできる?
「ハローワークに求人を出せば、自動的にIndeedにも掲載されるのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
たしかに以前は、Indeedがハローワークの求人情報を自動で収集(クローリング)して表示することがありました。
しかし、この自動掲載の仕組みは2025年6月末で終了しています。そのため、現在はハローワークに求人を掲載しても、Indeedに自動で載ることはありません。
【※なお、過去にクローリングで収集された求人情報が、Indeed上に残っている場合もあります。ただし現在Indeedでは、求人の掲載方法を「直接投稿」または「求人情報連携」へ切り替えるよう、企業に働きかけを進めています。そのため、クローリングによる掲載はごく限られたケースにとどまっています。】
つまり、Indeedにも求人を出したい場合は、別途Indeed上で直接求人を投稿する必要があります。
もし現在ハローワークだけで採用活動を行っている場合は、この機会にIndeedへの掲載も検討してみてはいかがでしょうか。
複数のチャネルを活用することで、より幅広い層の求職者にアプローチしやすくなります。
まとめ
ハローワークとIndeedは、それぞれ特徴やメリットが異なるため、目的や求人対象に応じて使い分けることが大切です。ハローワークは、地元密着型の求人や無料で利用できる点が魅力。一方、Indeedは広範囲に求人を届けられ、応募者にとっても便利な検索機能が強みです。
もし迷ったら、両方を組み合わせて使うことでそれぞれの強みを活かすことができます。自社のニーズや求める人材像を明確にし、適切なサービスを選びましょう。それぞれの特性を理解して活用することで、効果的な採用活動が可能になります!
とはいえ、「ハローワークやIndeedに求人を載せているけれど、イマイチ結果が出ない…」という採用担当の方もいらっしゃるかもしれません。その場合はお気軽にフォスターにご相談ください。企業の特色理解から始め、何が改善できるのか、どうすれば応募が増えるのか…是非一緒に考えてさせてください。
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